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11月23日 教習所物語 小型二輪技能教習は今日も大雨

朝から雨が降っていた。
「午後から技能教習があるんだけどなぁ」恨めし気に空を見上げた。
どんよりした厚い雲が、雨合羽を持って行くようにと促していた。

昼頃少し雨が上がった合間に、教習所へ向かった。
「この合間に教習が終わってしまえばいいのだけれど」
願えば願うほど天はそうは甘くないとつぶやいていた。

プロテクターをつけて、さて授業開始かと思った途端に、天から威勢よく落ちてきた。
配車カードを見ると、先日の大雨の時の教官の名前が印字されている。
「あらら、この間の教官だわ。また雨の教習だと、嫌がられるだろうなぁ」
思わず自分の採点に響かないかと、セコイことを考えてしまった。

教官がやってきたら、雨脚は一層強くなってきた。

案の定、私の顔を見るなり、「今日も雨ですね」と言った。
心の中で、『あたしが降らしてる訳じゃないんだから…』と思ったが、これから教習が始まるのだからと、つい
「雨の中を申し訳ありません。よろしくお願いします」とセコイお調子口を発してしまった。

「今日は危険予知と回避ね、僕の後ろについて来て」
いきなり雨に濡れた砂利の中に突っ込んで行った。
危険予知どころか、危険に突っ込んでんじゃん・・・・
バイクのタイヤが空回りして全く進まない。
いや、進まないどころか、なんだかだんだんのめり込んでいくようだ。

足を付きながらやっと通り抜けた後ろで、教官が砂利に滑って横に乗り上げていた。
見て見ぬふりをする方がいいのか・・・と思うより先に振り返ってしまったσ(^_^)。
「ま、実際にはこういう危ない砂利道は通らない方がいいよね」と教官。
・・・って、オチかい?

それから、小回りの8の字。
円2つの内側を使って8の字に走る。
小回りすると言うことは、随分と難しいと分かった。
最初出来が悪くて、パイロンを倒してしまったから・・・
そこから8の字延々走行が始まった。

1回。2回・・・・10回・・・・足もつかずにパイロンも倒さずに回ることができた。
しかし、お許しが出ない。
『こいつぁ、ちょっとでもドジると回数が増えそうだなぁ』そう思いながら続けた。
数えるのではなかったと、後で反省をした。
15回・・・19回、20回・・・25回・・・・
『えぇ?まだぁ?まるで猿回しだなぁ・・』とも言えず。
27回、28回・・・29回・・・・30回・・・連続・・・・
「はい、じゃ、一周走ってきて」
わぉ~、連続できたのだから少しゃ褒めてくれても・・・(甘いか)

コースを順番通りに走って直線コースに出た時だった。
教官がバイクを急に接近させて寄ってきた。
『わぉ~』思わず急停車。
何も言わずに去っていく教官。
なんだ?なんだ?危険予知と回避・・・って、実践かよ?

手招きをされて一度バイク置き場へ戻る。
そこで教本を見ながら交差点での危険を説明された。
「右折車の脇をすり抜けたバイクが対向車とぶつかった時、どっちが悪いと思う?」
「バイクでしょう」
「そうなんだよね、本来は左の車が優先だけど、すり抜けたバイクに過失があるんだ」
交差点での色々な説明をしてくれた後、思わず教官が言った。
「間違いちゃったよ、今日は砂利道の訓練はしなくて良かったんだった」

『遊んでんのかぁ~~い』と言いたいところ「難しかったです」と私。
ああ、ストレスたまるわ。

天は嬉しそうに大粒の雨を盛んに落としてくれている。
それを見上げて、やっぱり教官が言った。
「雨女ですね」
「・・・・」
そりゃ、あなたに教えていただく教習は2回とも大雨だったけど・・・
「僕は晴れ男なんですよ」だって。

「僕は、もうギブアップだから、残り時間走ってきてください」
嬉しいじゃないか、雨の中走ってやろうじゃないか、雨女なんだろうからねぇ。

教習が終わって事務所カウンターに次の予約を取りに行った。
事務の女性に「今、〇〇教官に雨女って言われましたよ」と思わずブー垂れてみた。
すると女性は「〇〇さんに、雨男って言ってやればいいのよ」と返してきた。
「そうね、2度とも雨って、どっちが雨男か雨女か分からないわよね」と私。
「私は晴れ女なんですよ」と、聞いてもないのに事務の女性が言った。
「へぇ~」としか言えなかった。

だって、事務所には他にも事務員さんが沢山いるのに・・・
『この間の予約も、今日の予約も、両方とも時間を決めたのは貴女じゃないのぉ。お姉さん、本当は貴女が雨女なんじゃないのぉ~?』
とは、言えなかったからである。
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ま、温かいコーヒーでも如何?

by keshi-gomu | 2012-11-23 23:38 | 今日のデキゴト