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9月5日 学校の防災訓練は学校側の責任回避が原点か

今、各学校では『防災訓練』に力を入れているとのことである。
あの震災をも教訓にして、訓練に励んでいただきたいとはつくづく思う。

学校に行っているお子さんをお持ちの方々にその様子を聞いた。
そして、その親御さんの大変さに驚いた。
「今日は学校の訓練の日なので、子供を引き取りに行ってきます」とお母さん方が学校に向かったのである。

今年、3月11日、震災が発生した日。
学校は、子供達の無事を確認した。(そこまでは当然)
そして、その子供達を家に帰したのだという。
(学校で何も事故にならなかったから、もう学校の役目は終わったとの考えからか)
その『子供だけで家に帰したこと』が大問題になり父母から学校に抗議が入り、今後は家族の人に引き渡すことで完了にすることにしたという。

おかしいぞ。
学校の先生はよく言っていたぞ。
「お家に着くまでが遠足です」と。

そう、子供を家族に引き渡すことが完了ではない。
一緒に帰った家族も含めて、生徒がお家に無事到着することが学校側の任務完了なのだ。
だから、家族もお家に帰ったら学校にその無事を報告して欲しい。

あの混乱の震災の中、子供が一人で家路に向かうのを思うと他人の私ですら心配になる。父母が学校に抗議するのは当然の成り行きだろう。
半被災地の千葉は、帰り道すら険しく、子供の二次災害が起こる危険性すらあった。
東京などの直接被災していない所でも、帰宅難民という言葉が発生したように帰り道の困難さは計り知れなかった。
そんな状況下、子供だけで帰宅させるなんて・・・誰もが思うだろう。

学校は、自分たちの受け持ち範囲だけ無事を確認出来たら、学校外で何が起ころうとも気に留めないのかっ・・と言いたくはなるわなぁ。
そう言われた学校側が考え出したこと。
それが、『何か震災等が発生した場合は、子供を家族の人に引き渡すことで完了させる』こと、なのらしい。
どっちにせよ、子供の責任を家族に押しつけるのだ。

「引き取りに行くのは、お父さんじゃだめなの?」と聞いたら、
「誰が引き取り人か学校に届けてあるから、他の人じゃ渡してくれないの」と言っていた。
そうかぁ、引き渡したつもりが誘拐犯だったりしたら、それこそ悲劇だものね。

しかし・・・ふと思う。
震災のあの日は凄かった。
登録した家族がどうしても行けない状況になるとも考えられるのでは?
実際には当日、男性じゃなきゃ危険を排除できない道になっているかもしれない。
その場合は、登録したお母さんが向かえに行くより、お父さんの方がいいだろう。

やはりなんだか、学校の責任回避だけの防災訓練手順書になってないか?

もう一つ。
訓練なんだから、家族に向かえに来させなくともいいだろう。
ここで、家族の人に引き渡す・・・と言う筋書きの、手前までで訓練に終わらせればいいことだ。
次に「学校側は、こういう訓練をしています」と、生徒の家族に伝えれば、後は家族がどう向かえに行くかそれぞれ練習すればいいことで。

重要なのは、本番で事故を起こさないこと。
形だけの訓練結果を学校の日誌に書き綴ることではない。

by keshi-gomu | 2011-09-05 00:27 | MIKANさんの目がテン!