先週のことだった。
仕事をしていて首と肩が痛くて仕方ない状態になった。
背中一面が板のようになり固まった感じかして動けなかった。
おまけにマウスをクリックすると、手の甲の中指下に電気が走るような痛みが出る。
肩凝り、背中凝り、腱鞘炎か・・・・
パソコンのキーボードを打つのが辛い。
辛いったって・・それが仕事じゃやらざるを得ない。
この痛みどうにかしてよぉ~
仕事が帰りに「なんたらソロジー」と言うお店に飛び込んだ。
一番近くのこの店は、1名の女性店員Iさんを除いて技が上手じゃない。
若い男性に当ろうものなら、揉んでもらうはずが体中の筋を痛めて帰る羽目になる。
力を入れているかのようで、筋を横にゴリゴリし始める。
まな板の上の胡瓜の塩もみみたいなやり方で。
どうして、自分が楽になる施術方を取るんだろうね。
店に入るや否や、Iさんがもう他のお客さんを施術しているのが目に入った。
「あ、Iさんは今日も先客ありなのね」
「あと50分後なら・・・」
「そんなに待っていられないから、他の人でも。あなたは?」
「はい、空いていますから、すぐに入れます」
「ではお願いします」
また、若い男性が担当になってしまったら辛い状態が悲惨になる。
目の前の女性ならまだましかもと思ってしまった。(失礼)
揉み始めてすぐにその人の技量が分かる。
この女性も私の辛さを回復させるほどのツボを心得ていそうもない。
仕方がないので・・・
「もう少し力を入れてもらっていいでしょうか?」
力でこの肩凝りのつらさを解消するしかないと思ったのだ。
時間が終わりレジの所にIさんがいた。
「今日もやってもらえなかった」
「予約入れますか?」
「じゃ、明日」
完全に凝りが体の中に留まっている私は、思わずIさんに助けを求めたのかもしれない。
翌日、きっちりと約束時間を守るA型。
Iさんにこの肩凝り、背中凝り、腱鞘炎の痛さを託した。
そんなに力を込めて施術してはいないのに、押すたびにツボに入るから全てが気持ちがいい。
「やっぱり、Iさんにやってもらうと気持ちがいいわ」
「そうですか?あれから随分とお久しぶりですよね」
「そうよ、いつも他の人をやってるもの。人気なのね」
「偶然重なってしまったんですよ。足は良くなられましたか?」
「あの時の打撲に膝の半月板損傷が加わって、ずっと痛かったけどね。今は少しは楽な状態になったかも」
「それは良かったです」
そう言えば、事故後初めてやって来た時、彼女に施術してもらったんだった。
それから数回だけ担当してもらったが、後は全て他の方・・・
やっぱり、彼女の人気は技術が上手だからなのだ。
「昨日肩を揉んでもらってって、驚いたんだけど、前側もツボがあるのね。痛かったわ」
「驚くのはこっちですよ」
「え?なんで?」
「確か、MIKANさん、鎖骨骨折してますよね」
「あっ、そうだった。鎖骨折ったんだったっけ」
「忘れたんですか?」
「マジに忘れてた。その時からずーっと足が痛かったから、最近は事故の怪我は足だけだと思い込んでた」
「鎖骨骨折、あんなにすごかったじゃないですか」
「ああ、それで昨日、前側を押されて痛かったのね」
「MIKANさんは骨折れてますから」
忘れていた。
そうかぁ、私、事故で鎖骨骨折してたんだったっけ?
あぁ・・・そうでなくとも、毎日が骨が折れる日々。
すっかり忘れていたわ。
写真は、桜ユッケ。(馬の生肉たたき)
骨は入っていません。